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ビジネス基礎のススメ

みなさんこんにちは。

本日の記事のタイトルは「ビジネス基礎のススメ」です。

え、そもそもビジネス基礎って何よって?

ビジネス基礎とは商業高校で教えられる多くの人にとって馴染みのない科目で、一橋大学の入試における 5 つ目の社会科目のことです。

そして、そのあまりのマイナーさから一橋受験生の中ではネタにされがちな科目でもあります。

筆者も現役時代はその科目の存在自体は知ってはいたものの、「ビジネス基礎ってなんだよ(笑)」なんて思っていました。

じゃあなんでその言わばネタ科目を薦めているのか?

それは筆者が本番にビジネス基礎(以下、ビジ基)を選択して、いや正確にいうと選択せざるをえず合格を勝ち取ったからです。

多くの方は頭にクエスチョンマークが何個も浮かぶかもしれません。

(1)試験本番で社会科目を選択できるの?
(2)ビシ基ってどんな問題なの、難易度は?
(3)あまりにリスキーすぎでは?

などなど。

これからそのような疑問にお答えしたいと思います。

(1)試験本番で社会科目を選択できるの?

知っている方もいらっしゃると思いますが、一橋大学の二次試験の社会は選択科目を試験場でその場で選ぶことができます。

東京大学などの他の大学の社会科目の選択は事前に登録が必要なことを踏まえると、実はこれは結構ユニークな制度だと言えます。

つまり、社会科目の問題をすべて眺めた上で後出しジャンケンができるというシステムなのです。

筆者(商学部志望)は、現役時代は世界史を二次試験の選択科目として、加えて倫理・政経をセンター選択科目として受験する予定でした。(実は12月までセンターは地理を選択していたものの圧倒的センスの無さから冬に倫政に変えましたが、、 )

ですので、一橋の世界史はそれこそ 20 年分ほど解き、頻出範囲を何度も見直しました。

しかし、本番に世界史の問題を見て唖然。

え、アリストテレス?

教会の成立理由?

はっ?

唯一点が取りやすいと言われている大問3の 19~20C の東洋史も戦後の朝鮮半島というまさかのノーマーク範囲からの出題。(これは単なる自分の対策不足ですが)

正直どれもお手上げで、開始 30 秒で敗北を確信しました(笑)

なんの意味もなく問題用紙をペレペラとめくり地理と倫政を覗くもそれぞれ5秒で断念、諦めかけてたその矢先に最後の方のページにビジ基を発見!(一橋模試にはビジ基はない)

なんとなく目を通してみると、

あれ??

これ意外と解けそうじゃね!?

となり、そこから頭はフル回転し出します。

2年間勉強してきた世界史と決別し、一心にビジ基に取り掛かりました。

結局、試験時間の2時間をフルに使い 1198/1200文字を埋めるという、ぶっつけ本番にしては上出来すぎる解答を完成させました。

振り返ってみても書いた内容は悪くなかったのではないのかと思います。

一橋の得点開示は総合点のみなので正確な点数はわかりませんが、少なくともビジ基で60点ほどないとさすがに辻褄が合わないからです。

世界史をもし解いていた場合に冗談抜きで10点もこなかったであろうことを考えると、今でもこの選択は神がかっているのでは(!?)なんて思っています(笑)

(2)ビシ基ってどんな問題なの、難易度は?

例年大問が3つ出題され、大問ごとにそれぞれ 400 字の記述を要求されます。

ビジ基は倫政と似通ったところがあると言われていますが、倫政に比べて小論文チックな出題が多いことが特徴です。

つまり、解答の振れ幅が比較的広く自由な答案が書けるということです。(もちろん求められていることに理路整然と答えねばなりませんが)

では例えば2016年度の問題を一つ一つ見ていきましょう。(可能であればお手元の赤本を参照してください。)


Ⅰ 図1は製造業における年齢別の男女の就業率、図2は非製造業における年齢別の男女の就業率を示している。この二つの図をみて、以下の設問に答えなさい。

問1:これらの図から読み取れることができる特徴を述べなさい。(100字以内)

問2:日本の「ものづくり」の将来にとって、この特徴はどうであるべきであろうか。あなたの考えを述べなさい (300 字以内 )


どうでしょうか?

正直な感想としては、え、簡単じゃない?

と思われるのではないでしょうか?

グラフの特徴を 100 字で説明した後に、残り 300 字でその問題点などを指摘して自分の意見を付け加えるだけでいいのです。

レベルとしては中堅大の小論文のそれでしょう。

少し作文が得意なら、400 字はすぐ埋まるはずです。


Ⅱ 社会的アイデンティティと製品との関係が購買活動にどのような影響をもたらすのか、あなたの考えを述べなさい。(400字以内)


社会的アイデンティティという単語が聞き慣れないかもしれませんが、要は、ある集団に自分が所属しているという感覚です。

それと製品の関係が購買活動にもたらす影響とは何か。抽象的で難しいと思われるので、何か具体例を用いると良いでしょう。

筆者は実際に一橋という社会を例にとり、生協などで売られている一橋グッズとの関係とその購買活動への影響を考えました。

正直もっと良い例はたくさんあると思われますが、とにかくつらつら書いていくうちに400字はあっという間に埋まることがわかります。


Ⅲ 日本では海外からの観光客が急増している 。外国人観光客の増加は、地方経済の活性化につながると言われている。外国人観光客の増加と地方経済の活性化について、あなたの考えを述べなさい。(400字以内)


これも書きやすいですね。

リード文に結論が書いてあります。

なので、この問題は活性化の理由を自分なりの言葉で書けばいいだけなのです。

筆者は大型客船で日本の各港を巡り爆買いする中国人観光客を具体例の一つに挙げてつらつら書いていくうちに、すぐに 400 字が埋まってしまいました。

このように問題をすべて眺めても決して全くお手上げというレベルではないのです。

世界史の誰も知らないような知識を問う問題に比べて、問題が親切な設計で比較的取り組みやすいものだと言えます。

(3)あまりにリスキーすぎでは?

筆者にとってこの選択は結果オーライなだけで、あまりにリスキーなのでは?という疑問があると思います。

結論から言うと、結果オーライでリスキーです。

まさかビジ基を受験者全員に薦めようとは毛頭思っていません。

試験本番でそれまで準備してきた科目を捨てるなんて普通に考えたら狂気の沙汰です(笑)

では、一体どんな条件下であればビジ基をお薦めできるか?

それは次の三つの条件のいずれか、または複数を満たしている場合です。

①商学部受験

商学部はご存知の通り社会科目の配点が4学部の中で一番低い学部です。

それとは裏腹に 500/1000 点を二次試験の英数が占めるという、超英数特化型の入試形態の学部で、多くの受験生がこの英数でふるいにかけられます。

ですので、商学部受験生は勉強時間の多くをここに割かねばなりません。

一橋の難関すぎるその他4つの社会科目に過度な時間や労力を割くのはあまり賢いとは言えません。

もし、英数に圧倒的な自信があり(ここが重要です)、社会科目に不安があるならば潔くビジ基に変えるのも一つの手なのかもしれません。

ちなみのこの理屈は経済学部受験にも当てはまりますが、社会の配点が多少商学部よりも高いので注意が必要です。

②受験直前で志望を一橋に変更した

東大志望だったけど直前で志望を一橋に変えた、理系だったけど直前で文転した、など受験直前で一橋志望に変えたという受験生も中にはいらっしゃると思います。

その場合、社会に相当な自信がある場合を別にして一橋の社会には苦戦してしまうはずです、なんせ日本最難関といって過言ではないので。

ですので、正直直前の一、二ヶ月で一橋の社会に対応することは難しいでしょう。

それならばいっその事、ビジ基を選択するのも賢い選択かもしれません。

もちろんこれも社会の配点が少ない商学部、経済学部受験者限定のお話です。

③政治や経済、時事問題などに精通している

普段から日経新聞やテレ東の WBS などの経済番組に興味や関心を持っていて、それらに関する専門書などを読むのが日課だったりする受験生も少数ながらいらっしゃると思います。

そのような人にとってビジ基はもはや特別な対策は不要な科目と言えるでしょう。

ただ普段から自分がやってきた思考や意見の整理を答案に記せばいいだけなのですから。

このケースの場合は身近に信頼できる添削者がいれば(独りよがりの答案になることを防ぐ目的)、社会学部や法学部受験者にも十分当てはまると思われます。

以上、一橋の特殊な入試形態、ビジネス基礎の特徴、お薦めする三つの条件を説明してきましたが、やはり基本的にはセンター試験の社会第一選択科目で二次試験を戦うことがベストです。

受験する学部によって社会の勉強は全く変わってくると思いますが、残り三週間と少し、悔いの残らないようにベストを尽くして頑張って下さい!