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解くべき過去問 日本史編

日本史の過去問覚えようと思ったけど、あまりにも量が多すぎる…

どれから取り組めばいいか分からない…

そんな悩みを抱えていませんか!?

今回は、一橋日本史の過去問 20 年分を丸暗記した社会学部の私が皆さんにおすすめの過去問をお教えしますね!

頻出テーマごとに優先順位、難易度、着眼点を書いておきました!

過去問に取り組む前に一読すると効率よく勉強できると思います!!

①産業革命

(☆は優先して取り組みたい問題)

2016年 第2問

1、2は基本知識といってよく、取りたい問題。

3は一見難しく見えるが、工場法の内容と当時の貿易構造という基本知識を使って思考する良問。

2007年 第2問

1は難問だが、出題された以上は周りの受験生もその内容をおさえてくるので、「産業構造」と「貿易構造」の違いも含めて学習しておきたい。

cf)産業構造・・・各産業分野の生産量、生産額といった比重のこと。

貿易構造・・・輸出入品における各産業分野、製品の比率のこと。

2004年 第2問

産業革命の中心となった諸産業そのものではなく、市場や資本金といった発展条件についての問いが並ぶ。

何度も出題されているテーマはこのように核心から少し外れた背景・影響などの周辺事項が問われやすくなるので意識しておこう。

2002年 第2問(☆)

日本史としては珍しい、小問のない出題。

手持ちの知識を整理しつつ、いかに各産業を対比的に述べられるかを見ていると思われる。

解答の際も、簡単な表(技術発展、生産形態、輸出・輸入市場などを産業分野ごとに比較する)を作ってから書くと整った解答ができるだろう。

他のテーマ史学習に関しても、このような表を作成して対比していく学習は論述対策に効果的である。

1993年 第2問 問3

産業革命そのものを説明できる必要があり、教科書の範囲は超えていると思われる。 ただ、このように頻出語句ではあるが定義を答えるのが難しいもの(大正デモクラシー、高度経済成長など)を積極的に調べることはテーマ・時代の理解を助けるので、意識してみてほしい。

②近世の農村・身分統制(ただし、近世初期からの出題を集めた)

2013年 第1問

1、2は比較的易しい。

解答を見てしまえば誰もが知っている内容だろう。

「解答そのものは知っている内容なのに自力では解答できない」という状況は、教科書に並 ぶ情報を「○○のために××したが、結果△△に終わった」というように他人に説明できる 形で整理して覚えられているかにかかっている。

因果・対比・並列といった関連付けを増やすほど、様々な角度から問われたときに対応できる可能性が高まるということだ。

3は入試本番に確信を持って解けるような問題ではないだろう。

手持ちの農民と百姓の知識を洗い出して、筋が通るような解答を書く努力をする、という形になる。

百姓を本百姓と読めば、少し考えやすくなるだろうか。

2003年 第1問

各問ともやや細かい知識を要求している。

その中でおさえておくべきなのは1の「農書の役割」と4の「木綿がもたらした生活の変化」あたり。

3も難問だが、江戸時代の農業技術の進歩(この場合は金肥)が木綿の生産を可能にしたこ とを示唆している。

1998年 第1問(☆)

基本的かつ重要な問いが並ぶ。

江戸時代の身分統制は太閤検地と刀狩による兵農分離に基礎を置いていることを確認できる問題。

本文末の「権力は、それらの集団(身分別に形成された集団)を通して彼らを掌握していた」という内容からも学ぶところが多い。

1994年 第1問

1の「経済的・社会的背景に留意して」といった問い方を読み流してはいけない。

基本的に「・」でつながれている場合はそれぞれに解答するよう努める。

「経済的」は貨幣に限らず生産物・生産活動も指すことを意識し、「社会的」は「広く民衆に影響のあること」という様に捉えれば、書くべき内容が浮かぶのではないだろうか。

2は教科書の範囲を超えた知識問題。

3は本問題集の模擬問題で類似の出題をしている。

中世・近世の農業経営・技術発展という広い視野での捉え方ができているかに加え、それを農具と関連付けて整理しているかどうかを試す良問。

③明治憲法

2012年 第3問 問1

ごく基本的な事項であり、問い方も率直であり解答しやすい。

陸海軍の統帥権は過去問でも頻出であるため学習が進んでいると思われる。

緊急勅令の発令権についても、実際に行使された例が教科書に載っており(治安維持法の改正時に行使)、そのことが過去に出題されている(1999年第2問)ので、確認しておこう。

2009年 第2問(☆)

憲法と軍制はいずれも一橋では頻出テーマであり、このような内容から出題される際は詳細な知識や本質的な理解を問うてくることが多い。

1は教科書の範囲を超えた知識を要求されているが、参謀総長・軍令部長と天皇・内閣の関係をおさえることで他の内容も格段に理解しやすくなる。

2は何度も出題がある内容であり、教科書の範囲内でもある。

3は問題文中の「直接的な」に注意して解答したい。

2006年 第2問(☆)

明治憲法が政党政治にどのような影響を与えたかを問うている。

普段から憲法と政党政治を関連付けていなくとも、政党内閣に対抗する(あるいは協力する)機関・勢力として覚えているものがあれば、それらを憲法と結びつけて解答できる。

3はかなり詳細な知識で、学習効果としてもあまり高くない。

2002年 第2問(☆)

1,2,3はごく基本的な内容であり、確実に取りたい問題。

ただ、1の問題文の「規定」と「解釈」をしっかり区別して捉えたことが伝わるように解答することに注意したい。

4のように教科書に散らばった知識を一つのテーマのもとに整理して論述させるという問いは典型的な出題パターンといえる。

試験のその場で断片的な知識をつなぐのは厳しいので、普段から積極的にテーマ史の学習に取り組もう。

朝鮮・台湾の兵役についても、実は教科書に記載がある。

1996年 第2問

各団体の私擬憲法の性格・特徴を予めつかんでおかないと、ほとんどの問いに答えられないだろう。

以前はこのように一つの知識の有無で大問全体の出来が左右されるような出題が多かったが、近年は大問の中でも様々な範囲・角度からの小問がおかれる傾向にある。

とはいえ、前問からの流れが解答内容の決め手になることもあるので、小問ごとに別個として考えるのは望ましくない。

教科書の知識と資料の内容を使えば特に苦労する設問はないと思われる。

④戦後処理・戦争責任(経済・憲法に関する出題を除く)

2007年 第3問(☆)

ほとんどの問いで解答内容が明確であり、かつ教科書の知識で十分解答可能なので、このような出題の際は受験生の解答も高い水準になると思われる。

3については、「GHQ の経済政策」だけ切り取るのではなく、「日本軍国主義の経済的基盤の解体」につながったものだと意識すれば、自ずと2つに絞られるはずだ。

2005年 第3問

1の東京裁判、4の公職追放についてはいずれも頻出なので、正確に内容を覚えておきたい。

差がついたのはやはり3だろう。

議会政治の空洞化を促進させた例そのものを挙げることはさほど難しくはないが、「どのような意味で」促進させたのかを答えるには当時の議会について具体的に考える必要がある。

この問いの場合、「議会の主な役割は『立法』であり、議会のうち衆議院は多くが『政党員により構成』されていた」という事実が想起できれば、解答の糸口がつかめる。

4は占領政策の転換も意識して解答する必要がある。

占領政策の転換は政治に限らず経済・軍事などあらゆる方面に影響しているので、まとめて学習することで論述問題への対応力が上がるだろう。

1991年 第3問 問2・問3

2は「大本営」という語句が教科書にない時点でかなり厳しい出題。

しかし、軍政関係は頻出かつ高度な出題がなされるテーマなので、学習しておくべき内容といえる。

大本営は戦時に設置(日中戦争以後は常設)される天皇直属の最高統帥機関であり、内実は陸軍参謀本部と海軍軍令部であるとおさえておけばよいだろう。

3は教科書の知識そのままであり、必ずとりたい問題。

⑤第一次大戦後の国際秩序

2011年 第3問

1は基本的な内容。

「日本政府の関与」という点に答えられたかがポイントとなるが、これも教科書の注釈部分がカバーしているので、本番では完答したい問題。

2は一橋入試に 限らず重要な内容であり、「軍備問題・中国問題を中心に」という指定も解答の手助けになるので、現段階でも正答したい問題。

3も教科書の三・一独立運動の箇所の記述で解答できる。

解答に直接関係はないが、朝鮮に対する武断政治を改めたことの背景には第一次大戦後、国際的に民族自決の風潮が広まっていたことが挙げられるので覚えておこう。

2000年 第3問

1は書く内容が多すぎるように思われるが、この時期の日本の国際社会における行動を羅列するのではなく、「平和的な国際秩序」の形成に貢献したものを取り出すことに注意しよう。

できるだけ日本の行動(条約締結など)が「どのように」平和形成に寄与しているのかを補足すること。

2は基本的な内容。

3は「政治体制」という言葉から遠回しに内閣の構成のことを言っていると気づけば政党内閣の終焉、と分かる。

国際連盟を脱退した時期ということを手掛かりに他のテーマを想起させるので、やや難しい問題。

1992年 第3問(☆)

難問ぞろいだが、時代を理解するうえで重要な内容が多く、今後類題が出題されてもおかしくない。

1はただ「東アジア・太平洋地域をめぐる情勢の特徴」を時代別に対比すると言われても難しい。

鍵は「この国際秩序を生みだす背景となった」という部分にある。

つまり、ワシントン体制は日本の東アジア・太平洋地域における単独行動を抑制する狙いがあったので、裏を返せば第一次大戦前は「単独」ではなかった(中国分割など)というのが解答の軸になる。

2は財政的に建艦競争を避けたかったということはすぐに分かるはずなので、この時期の日本の経済と国家財政の苦しさを挙げられれば解答できる。

ここで日本経済という雑な括りで解答せず、あくまで「経済」と「国家財政」の両者に言及すること。

3は幣原外交がテーマだが、意外に教科書で詳しい記載のない事項なので、やや難しい。

協調外交という言葉の印象が強いが、実際は列強の反感を買わないように強硬手段は避けつつ、経済権益は死守するという強かな一面をもっていたこともおさえておきたい。



いかがでしたか?

今後の勉強の指針になれば幸いです!

一橋日本史は同様のテーマが繰り返し出題されるのでしっかり過去問研究しましょう!

それでは頑張って下さい!!